パフォーマンスに注力したLibreOffice 6.4、ダウンロード可能に
ベルリン、2020年1月29日 – The Document Foundationは、特に表計算とプレゼンテーションを開いたりセーブしたりする際のパフォーマンス向上と、またDOCX、XLSX、PPTXとの素晴らしい互換性を提供する、あらたなメジャーリリース、LibreOffice 6.4が利用可能になったことをお知らせします。
LibreOfficeはオフィスソフトの闘技場にて、独占的なフォーマットよりも優れたセキュリティ・相互運用機能を持つOpen Document Formatのネイティブなサポートから、DOCX、XLSX、PPTXファイルとのほとんど完璧なサポートまで、最高の互換性を提供します。加えて、LibreOfficeは数多くのレガシーなドキュメントフォーマット向けのフィルターを内蔵しており、これによって市場で最高の相互運用ツールとなっています。
加えて、最新バージョンはいくつかの興味深い新機能を提供しています[1]:
全体
スタートセンターのドキュメントサムネイルにアプリケーションアイコンが追加され、異なった種類のドキュメントをより簡単に認識できるようになりました。
QRコード生成機能が追加され、QRコード – モバイルデバイスで読むことができます – をドキュメントに簡単に追加できるようになりました。
ハイパーリンクのコンテキストメニューがアプリケーション全体を通じて統一され、以下のメニューが追加されました: ハイパーリンクを開く、ハイパーリンクを編集、ハイパーリンクの場所をコピー、ハイパーリンクを削除。
新しい「自動墨消し」機能により、ドキュメント内の極秘扱い、または機微データを、テキスト一致または正規表現の一致で隠すことができるようになりました。
ヘルプシステムはより高速で正確な検索結果を提供するようになり、また多くのヘルプページは翻訳されたスクリーンショットを表示するようになり、ユーザー体験が向上しました。
WRITER
「表」パネルがサイドバーに追加されました。
コメントに「解決済み」とマークできるようになりました。加えて、テキストドキュメント内のイメージおよびグラフにコメントを付与できるようになりました。
テーブルのカット、コピー、ペーストが改善され、形式を選択しての貼り付けに「入れ子になった表として」が追加されました。
CALC
スプレッドシートが一つのPDFページにエクスポートできるようになりました。これにより複数のページに分割されることなくすべての内容を俯瞰することができるようになりました。
IMPRESS および DRAW
「図形」メニューに、選択された複数のテキストボックスを一つにまとめる新しいオプション「テキストをまとめる」が追加されました。PDFからインポートしたとき、テキストが多数のテキストボックスに分割されてしまった場合に便利です。
LIBREOFFICE ONLINE
Writerにて、表のプロパティはサイドバーで簡単に変更できるようになり、ドキュメントの目次がユーザーにより完全に管理できるようになりました。
Calcにて、関数ウィザードが完全な機能を提供するようになり、選択したグラフにさまざまな設定を行える機能が表計算のサイドバーに追加されました。
LibreOfficeは2020年に利用可能になった最初のリリースとなります。本年は、これまでで最高のフリーなオフィスソフトの誕生から10周年を、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、アメリカのさまざまなFOSS(Free and Open Source Software; フリーでオープンなソフトウェア)で祝福します。幾人かのボランティアたちがプロジェクトとのマイルストーンを示し、デスクトップおよびクラウドにおけるオフィスソフトの将来について議論します。
LibreOffice 6.4の新機能はコード貢献者の巨大なコミュニティより開発されました。コミットの75%はCollabora、Red Hat、CIBのようなAdvisory Boardに名を連ねた企業、あるいはその他の組織に雇用された開発者によるもので、25% は個人のボランティアによるものです。
さらに、品質保証、翻訳、ユーザーインターフェースおよびユーザー体験のデザイン、ヘルプシステムおよびドキュメントの編集、フリーソフトウェアとオープンな標準の伝道といった、開発以外の基礎となる活動を担う個人のボランティアからなる国際的なコミュニティが存在します。
LibreOffice 6.4の主な新機能をまとめたビデオはYouTubeで見ることができます: https://www.youtube.com/watch?v=-4boEj8S2JQ
個人ユーザーのためのLibreOffice
LibreOffice 6.4はオープンソースのオフィススイートとして機能面で最先端のものであり、技術に情熱を燃やす方や、新しい技術を追う方、熟練したユーザー向けです。The Document Foundationはユーザーに技術面でのサポートを提供していませんが、他のユーザーからメーリングリストやLibreOfficeのAskウェブサイト(https://ask.libreoffice.org)で手助けを得られます。
個人の生産性を主な目的とし、そのために新機能よりもより検証され修正が施されたリリースをお求めのユーザーのため、The Document FoundationはLibreOffice 6.3系をメンテナンスしています。こちらには数ヶ月に渡って修正がバックポートされています。6.3系の現バージョンは6.3.4です。
ビジネスにおけるLibreOffice
企業クラスの配備には、LibreOfficeエコシステムのパートナーからLibreOfficeを導入することをTDFは強くお奨めします。長期サポート版リリースや、専用の支援、必要に応じた新機能やバグ修正、サービス水準合意(SLA)を含め他のメリットもあります。さらに、エコシステムパートナーによってなされた活動はLibreOfficeに還元され、万人の利益となります。
また、移行やトレーニングのサポートは、付加価値サービスを提供する認定された専門家から受けるべきです。彼らはコミュニティから企業の世界へ広がり、CIOやITマネージャにプロプライエタリな提案に沿ったソリューションを提供します。
それどころか、成熟したコードベース、豊富な機能、オープンな標準のしっかりとしたサポート、優れた互換性、認定パートナーによる長期サポートオプションといった特長により、データのコントロールを取り戻しベンダーロックインから自由であろうとするビジネスにとって、LibreOfficeは理想的なソリューションとなっています。
LibreOffice 6.4の利用
[1] LibreOffice 6.4の新機能のより完全なリストはリリースノートWikiページにあります:
https://wiki.documentfoundation.org/ReleaseNotes/6.4/ja
広報用資料
背景文書(ハイブリッドPDFなので、LibreOfficeで開くと通常のODTファイルとして編集できます)を含む広報用資料と高解像度画像はこちらにあります:
https://nextcloud.documentfoundation.org/s/ZA4Y67yz6jBJSqz
この記事は下記ブログ記事からのLibreOffice日本語チームによる翻訳です:
https://blog.documentfoundation.org/blog/2020/01/29/libreoffice-6-4/
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