「LibreOffice Kaigi 2022 オンライン」を開催しました

2022年7月16日(土)にLibreOffice Kaigi 2022 オンラインを開催しました。「LibreOffice Kaigi」は日本で年に1回の集まりで、昨年に続いてオンラインでの開催でした。Jitsi meetとYoutube Liveを使った開催で、参加者は両方を合わせて最大22名でした。The Document Foundationとアイクラフト株式会社にスポンサーしていただきました。ありがとうございました。 当日の様子はYoutube Liveのアーカイブ動画でみることができます。またスライドもTDF Wikiにアップロードしています。また下農さんの動画は別途公開されています。 基調講演では、W3Cの国際化ワーキンググループで活動されている下農淳司さんに「日本語組版処理の要件の現状」をお話いただきました。日本語組版処理の要件(JLreq)はCSSなどの仕様開発などで参照されていますが、ODFからも参照されており、LibreOfficeで日本語組版を実装する時に参考にされるという日本語ユーザーにとっては重要なものです。講演では、国際化ワーキンググループの全体活動についてや、JLreqの歴史などや概要の紹介、現在検討されている日本語デジタルテキスト組版の要件(jlreq-d)の紹介などがありました。発表は事前収録でしたが、質疑はライブで様々な質問がでて時間が足りなくなりそうなくらい盛り上がりました。 組版要件は日本語を含めて現在は5つの言語が公開されています。JIS X 4051:1995、JIS X 4051:2004が出た後、W3Cとしての活動は2006年ごろから始まりました。日本語組版のタスクフォースは2007年からです。JLreqは活版や写植といった印刷媒体で行なわれてきたもので、職人の技を前提として成り立っているものや、歴史的な構造、組版構成、組版規則の集大成になっています。日本語とその文字について知識がない仕様開発者にも理解できるように作られており、英語と日本語で公開されています。 rubyにまつわる諸問題としては、”rb”や”rtc”タグが仕様に入っておらず、ブラウザによっては”rb”が認識されません。それらへの対応が進むような活動もされているそうです。親文字と文字数がずれていたり、日本語文字の上にラテン文字をのせると文字幅がたりなかったり、ラテン文字の間をあけるわけにもいかないなど、配置の議論もされました。大量に例外があり、JLreqには可能な限り書かれていました。実装しやすくある程度の品質を持つruby配置をまとめた「simple-ruby」や、ルビのアクセシビリティー考慮について検討が進んでいるそうです。今後への活動としては、電子媒体向け組版要件であるjlreq-dへの検討が去年から始まっています。デジタルでは、読み手の環境で組版がなされて、表示がかわるリフローが起こります。国際化環境を前提として、確立されている技術をもとにシンプルに優先順位をつけて作っていく方針とのことです。 渡邉俊彦さんからは「“ツール>言語>中国語の変換”などの機能を使っている人の話」のお話がありました。日本語と中国語を混在させた学校用教材を作って授業されているそうす。その際に便利な、Writerで中国語の繁体字、簡体字を変換する機能の紹介でした。同じ漢字で字体が違う場合だけでなく、言葉(語彙)そのものが変わるケースでも変換できることがあるそうです。私はこの機能の存在を知りませんでしたが、状況があえば、とても便利そうです。 丸市展之さんからは「OpenStreetMap / 3D!? – 2022 〜LibreOfficeとコンソール(awk)でのマッピング〜」と題してOpenStreetMapへマッピングする際に、LibreOfficeを使っている事例発表がありました。LibreOffice Drawで作図して、Calcで位置と緯度経度を計算、自作のAWKツールでXMLを加工、OpenStreetMapを編集するツールに取り込んで描いているそうです。作業はとても大変そうですが、OpenStreetMapを3D表示できるサイトでのデモではとても細かくよくできていました。 案浦浩二さんの「CalcにApache Hopを使ってさまざまなデータを簡単に取り込もう」では、データオーケストレーションツールの「Apache Hop」の紹介でした。Calcにデータを取り込む例などグラフィカルにワークフローを描くことができるなどの説明があり、便利そうでした。 榎と目黒さんからは「この1年のLibreOfficeの状況を振り返る」として、グローバルや日本のコミュニティでの状況を紹介しました。。翻訳状況やユーザ向けの動画公開、質問サイトAskといった日本での活動を紹介。また、グローバルについてはTDFダッシュボードのデータを参照しつつ開発状況は比較的安定していること、ダウンロード数や寄付が伸びていること、予算での取り組みなども説明しました。 今後も日本語コミュニティでは毎月火曜日20時から一緒にコミュニティの作業を行う「LibreOffice hackfest Online」や、ユーザ同士のノウハウを共有する「オンライン勉強会」(3-4ヶ月に1回)も開催していきます。申込サイトでメンバーになれば通知がきます。興味を持たれた方はご参加ください。

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「LibreOffice Kaigi 2021 オンライン」を開催しました

2021年6月12日(土)に「LibreOffice Kaigi 2021 オンライン」(参加登録ページ)を開催しました。「LibreOffice Kaigi」は日本で年に1回の集まりです。2020年は3月に大阪で予定していましたが、COVID-19の影響で開催できませんでした。今年は初のオンライン開催で、Jitsi meetにスピーカーや参加者が参加し、YouTube Liveにも中継する方式で行いました。最大接続数は両方あわせて27名程度でした。 The Document Foundationとアイクラフト株式会社にスポンサーしていただきました。ありがとうございました。

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LibreOffice Conference 2021開催。発表者の募集が始まりました!

The Document Foundationは、すべてのメンバーと貢献者に今年、オンラインで開催されるLibreOffice Conferenceの開催をお知らせするとともに発表やワークショップの企画の応募を呼びかけます。イベントの開催日程は9月23日(木)から25日(土)まで。プレゼンテーションの経験がある方も人前で話したことがない方も、LibreOffice、ODF、Document Liberation Project、ODF Toolkitについて興味深い話題をお持ちの方はぜひ、ご応募ください。

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openSUSE + LibreOfficeカンファレンス2020はオンライン上で開催されます

openSUSE + LibreOfficeカンファレンス運営チームは、両プロジェクトの理事会とともにカンファレンスをオンラインカンファレンスに変更することを決定しました。 イベントを物理的なイベントからオンラインイベントに移行した理由は、COVID-19パンデミックをめぐる不確実性、旅行、カンファレンス計画、ロジスティクス、参加者の来場の可能性への影響からです。

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LibreOffice Asia Conference 2019 Tokyo基調講演ビデオに日本語字幕が付きました

これは、LibreOffice日本語チームおがさわらさんの個人ブログに書いた記事の転載です。素晴らしい作業と翻訳者による解説は、オフィシャルに紹介してもよい記事だと思うので改めてLibreOfice日本語チームブログに転載しました。皆さまも、おがさわらさんによるセルフライナーノーツと合わせてお楽しみください(nogajun) 去年行われましたLibreOffice Asia Conference 2019 Tokyoの基調講演2本の字幕を聞き取りなおして日本語訳もつけたので、 せっかくだからもっといろんな人に見てほしいということで宣伝エントリーを書くことにしました。 言わずもがなですがわたくしの個人ブログに書いてることからお分かりの通り、 ここに書いてあることはLibreOffice日本語チーム、あるいはTDFをいかなる意味でも代表した発言ではござりませぬ。 あくまでもLibreOfficeというプロジェクト、コミュニティに好感を持つ一個人の意見としてお読みくださいませ。 さておき。動画については字幕ONにして、言語を日本語にしてご覧くださいね。

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